黒レベルツール
逆光などの撮影条件やレンズフレア、遠景を撮影した際の水蒸気の影響などにより、実際に黒い(または暗い)はずのものがグレーに浮き、コントラストの低い写真になってしまうことがあります。この場合、黒レベルを適切に設定することでグレーの浮きを緩和させて黒を締めます。黒レベルツールはこの「黒レベル」をプレビュー画面上の指定した点や領域を任意の黒レベル値に調整するツールです。
SILKYPIX初期値では黒レベルツールで指定した部分のRGB値を完全な黒(R0,G0,B0)にする設定になっています。このツール初期値での目的と使い方は以下の通りです。
【目的】
階調のある「色としての黒」と光の影響を受けていない「完全な黒」を分離します。例えば車のタイヤや黒い紙などは光を反射して物として認識しています。そのため、同じ黒でも階調を持っています。一方、空間や被写体にある穴など環境光の影響を受けにくい部分では階調を持たない「空間としての黒」が存在します。黒レベルツールは後者の「完全な黒であるべき部分」を指定することで「色としての黒」と分離させることができます。
【使い方】
写真の中にある環境光に影響を受けていない空間、要するに「本来真っ黒であるべき部分」をスポイトで指定してください。ポイントは被写体にある黒い穴や空間を指定することです。
※黒レベルツールのRGB値は機能設定から変更することができます。カラーチャートをお持ちの方で黒のRGB値がわかっている場合にはそれに合わせるのも良いでしょう。