SILKYPIX Developer Studio 4.0

ホワイトバランス

ホワイトバランスは色合いを調整する機能です。
被写体の色合いは、光源の色によって変わります。例えば電球の下で白い紙を見るとオレンジ色に見えたり、木陰に入ると人の顔が青っぽく見えたりする事があると思います。
デジタルカメラではこの環境光による色合いを「ホワイトバランス」と呼んでおり、その色合いを補正するオートホワイトバランスという機能が搭載されていますが、見た目や印象と異なったり逆に補正したくない場合もあるのではないかと思います。
RAW現像ではこの「ホワイトバランス」を現像時に決めることができます。
色かぶりを除去したりまた、夕日などのシーンでは逆に色かぶりを強めて印象的な写真に仕上げたりすることができます。
ホワイトバランスに正解はありませんし、皆様の作画意図や個性を表現できますので、カメラのオートに頼るのではなく、RAW現像で調整することでお好みの写真に仕上げることができるのではないでしょうか?

色かぶりを調節して清潔な写真に仕上げる

色かぶりを調節して清潔な写真に仕上げる 結婚式での一カットです。
屋内結婚式場で電球色に近い照明が当たっている為に、本来真っ白な花嫁様のウェディングドレスがオレンジ色に写ってしまいました。同様に肌色もオレンジがかって います。
雰囲気のある照明なので被写体によってはこのままでも良い場合があるのですがせっかくのウェディングドレスを綺麗に表現してあげたいですね。
SILKYPIXのホワイトバランスで色かぶりの調整を行う事で光源の色に合わせた色合いの調節を行う事ができます。

夕焼けを鮮やかに表現する

夕焼けを鮮やかに表現する ある日の夕焼けのシーンです。
刻々と変わる空の色がとても印象的ですが撮影した写真を見ると印象よりも鮮やかでない場合もあるのではないでしょうか?
これはカメラのオートホワイトバランスにより、色かぶりを補正されすぎてしまうことがあるからです。オートホワイトバランスとは色かぶりを補正する機能ですので、夕焼けのオレンジ色を白く補正してしまう事があるのです。
RAW現像ではホワイトバランスを後からお好みに設定できますので皆様が感じた色合いを再現することができます。
その他にもレンズフィルターを付けたような効果を狙うことができます。
夕焼けを強調 グラデーションを活かした写真
夕焼けを強調するためのトワイライトフィルター(レッド)のような効果を得るためには、ホワイトバランスを少し紫に設定します。 トワイライトフィルター(ブルーのフィルター)を付けたような感じに設定し、空のグラデーションを活かした写真に仕上げる事もできます

このように一枚の写真でもホワイトバランスによって様々な色の表現方法があり、それを決めるのはカメラではなく皆様なのです。


JPEGでは不可能な色合いの調整が可能

JPEGでは不可能な色合いの調整が可能 上でご紹介した作例をJPEGから同じように色合いを調整しました。
JPEGになってしまったデータというのはRAWデータに比べて情報量が極端に少なくなってしまっています。そのためウェディングドレスのオレンジと肩の明るい部分のオレンジの本来の色をデータから判別することが難しくなってしまいます。
その為ドレスを白くしようとした場合に肩の辺りも白くしようとし、色が抜けてしまったり色付きなどが出てきてしまう結果となるのです。
RAWデータの場合は元々の光の情報を記録しているのでそこから「肩は肌色である」ということを判別しホワイトバランス調整によって正確に再現できるのです。