SILKYPIX® Developer Studio Pro 5SOFTWARE MANUAL
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3. 表示モードとコマの操作


処理対象コマの表示は、2種類の表示ウィンドウでおこないます。
1つは、処置対象コマの一覧をサムネイル表示する「サムネイル・ウィンドウ」で、もう1つは選択されたコマのみを大きく表示する「プレビュー・ウィンドウ」です。


「プレビュー・ウィンドウ」は2分割して、2つのコマを比較したり、1つのコマで異なる現像パラメータで調整した結果を比較したりする機能を提供します。


"SILKYPIX® Developer Studio Pro 5"には、この2種類のウィンドウの組み合わせで3つの表示モードが用意されています。

(1) サムネイル表示モード
サムネイル表示モードでは、メイン・ウィンドウの中に「サムネイル・ウィンドウ」を配置して、「プレビュー・ウィンドウ」は非表示とする表示モードです。

(2) プレビュー表示モード
プレビュー表示モードでは、メイン・ウィンドウの中に「プレビュー・ウィンドウ」を配置して、「サムネイル・ウィンドウ」は非表示とする表示モードです。

(3) コンビネーション表示モード

コンビネーション表示モードでは、「サムネイル・ウィンドウ」と「プレビュー・ウィンドウ」の両方を同時に表示します。両方ともメイン・ウィンドウの中に表示する方式と、「サムネイル・ウィンドウ」を別途フローティング・ウィンドウとしてメイン・ウィンドウの外に表示する方式から選択することができます。


3.1. 表示モードの切り替え


「サムネイル表示モード」、「プレビュー表示モード」、「コンビネーション表示モード」の切り替えは、いつでもメニューの[表示(V)]か、もしくはツール・バーのアイコンを使用して切り替えることができます。

「サムネイル表示モード」で、選択コマをダブルクリックした場合には、「プレビュー表示モード」に表示を切り替えます。


3.2. プレビュー・ウィンドウ


「プレビュー・ウィンドウ」は選択されたコマのプレビュー画像を表示するウィンドウです。
選択したコマのプレビュー画像を表示させて、画像の全体を見たり、画像の一部を拡大してチェックしたりすることができます。


3.2.1. マルチプレビュー

「プレビュー・ウィンドウ」には画面を横に分割して、2画面で表示するマルチプレビュー機能があります。
マルチプレビューには2つのモードがあり、ここでは代表的な3つの活用方法を紹介します。いろいろと応用して活用してください。

(1) 参照プレビューモード
2画面のうち、左画面がメインプレビューとなり、右画面が参照プレビューとなります。
メインプレビューには現像パラメータの調整対象となる選択コマが常に表示されます。
参照プレビューに表示するコマの選び方は何通りかありますが、いずれの方法で選択しても、参照プレビューのプレビュー表示は比較用で、現像パラメータの編集をおこなうことはできません。

(A) 2つのコマのプレビュー画像の比較する
複数の画像から、最もよく撮れたシーンを選ぶ場合などに活用してください。

(B) 1つのコマで、異なる現像パラメータを適用した場合のプレビュー画像の比較する
現像パラメータの調整をおこなう過程で、パラメータの調整前と調整後の比較などに活用してください。

(2) 複製プレビューモード
2画面のいずれにも現像パラメータの調整対象となる選択コマが表示されます。

2つの画面の表示位置や倍率は任意に設定することができますので、1つの画面は画像全体を表示して、もう1つの画面は一部を拡大表示するなどの使い方ができます。
写真のなかの重要な2箇所を拡大表示して、パラメータの調整量を決めるような手法も使えます。

3.2.1.1. 操作方法

マルチプレビューへの切り替えは、ツール・バーの アイコンをクリックしておこないます。

マルチプレビュー表示の状態では、画面の上部に図のようなアイコン・バーが表示されます。これらのアイコンで、モードの変更やプレビュー表示の変更をおこなうことができます。



(1) 参照プレビューへ メインプレビューに表示されている画像を参照プレビューにも表示します。
(2) メインプレビューへ 参照プレビューに表示されている画像をメインプレビューにも表示します。(*1)
(3) 参照プレビューモード2つの画面に異なる画像を表示して比較するためのモードです。
異なるコマを比較することと、同じコマで現像パラメータの違いを比較することができます。
(4) 複製プレビューモード1つの画像を2つの画面に表示するモードです。
画像の2箇所を表示しながら現像パラメータの調整がおこなえます。
(5) 連動表示モード 2つ画面の表示位置と倍率を連動させるモードです。有効/無効の切り替えができます。
このモードが有効な場合は、現在表示されている2つの画面の相対関係を保ったまま、画像の移動・拡縮をおこないます。
2つの画面の相対関係を変更したい場合や、片方の画面でのみ画像の移動・拡縮をおこないたいばあいにはこのモードを無効にしてください。 (*2)
(6) 表示位置の初期化 参照・複製プレビューの画像の位置と倍率を初期化して、メインプレビューの表示状態に合わせます。
(7) 前のコマへ 参照プレビューの表示画像を前のコマに変更します。(*3)
(8) 次のコマへ 参照プレビューの表示画像を次のコマに変更します。(*3)
(9) 履歴を戻す 参照プレビューの表示画像を1つ前の編集状態に戻します。(*4)
(10) 履歴を進める 参照プレビューの表示画像を1つ後の編集状態に進めます。(*4)
(11) 閉じる マルチプレビューを終了して、プレビューを1つの画面にします。

*1 参照プレビューに表示されている画像を編集対象画像として選択することが可能な場合にのみ有効です。
参照プレビューに表示されている画像が、過去の編集履歴である、またはすでに閉じられてしまったコマの画像である場合、操作できません。
*2 [CTRL]キーを押すと、キーを押しているあいだだけ「連動表示モード」の状態が反転します。
2つの画面の相対関係を変更するために一時的に連動を切りたい場合などに活用してください。
*3 参照プレビューモードの場合にのみ有効です。複製プレビューモードの場合は使用できません。
*4 1つの画像で現像パラメータの違いを比較するために使用する機能です。
メインプレビューと参照プレビューに表示されているコマが同一でなければなりません。
参照プレビューモードの場合にのみ有効です。複製プレビューモードの場合は使用できません。

3.2.1.2. 参照プレビューコマの選択方法

参照プレビューには、メインプレビューコマと異なるコマを表示することと、メインプレビューと同一コマの現像パラメータ違いを表示させることができます。
現像パラメータ違いを表示させるには、現像パラメータの編集履歴の中から表示させる履歴を選択します。

(1) 参照プレビューに表示するコマを切り替える方法
(A) アイコン・バーで前後のコマに切り替える
アイコン・バーの の2つのアイコンで、前後のコマに表示を切り替えられます。
(B) サムネイル・ウィンドウで表示対象のコマをクリックして切り替える
サムネイル・ウィンドウで、切り替え対象のコマの上にマウスを移動すると、コマの右下に アイコンが表示されます。
このアイコンをクリックすることで、指定のコマを参照プレビューに表示することができます。

また、[ALT]キーを押している状態でコマをクリックすることでも、指定のコマを参照プレビューに表示することができます。

(C) キー操作で前後のコマに切り替える
[ALT + ←] で前のコマに、[ALT + →] で次のコマに切り替えることができます。

(2) 参照プレビューに編集履歴の状態を表示する方法
メインプレビューと参照プレビューに同じコマが表示されている場合、参照プレビューの表示を編集履歴の任意の位置に切り替えることができます。
(A) アイコン・バーで編集履歴の位置を切り替える
アイコン・バーの の2つのアイコンで、編集履歴の位置を切り替えられます。

(B) 「編集履歴」サブコントロールで編集履歴の位置を切り替える
編集履歴の履歴項目の右端に が表示されている場合、現在その履歴が参照プレビューに反映されています。
参照プレビューに表示する履歴を変更するには、表示したい履歴項目の上にマウスを移動させます。すると、 がマウスオーバーの時に表示されますので、このアイコンをクリックしてください。


3.2.2. 操作モードと表示位置・倍率の変更

プレビュー表示は、表示位置や倍率を変えて画像の各部をチェックするための機能と、プレビュー表示の上でのマウス操作によって現像パラメータの調整をおこなう機能を備えています。

プレビュー表示上でおこなうマウス操作の目的は、「操作モード」で切り替えます。
「操作モード」には、表示位置や倍率を変更するタイプのツールと、現像パラメータの調整をおこなうためのツールの2種類があります。

表示位置や倍率を変更する操作モードは、「フィット表示」、「ズームツール」、「ルーペツール[拡大+]」、「ルーペツール[縮小-]」、「手のひらツール」のいずれか1つが必ず選択されます。
「フィット表示」は表示が画像全体に固定されるモードで、他の4つのツールは、それぞれの方法でプレビューの表示位置と倍率を変更することができます。


現像パラメータの調整をおこなうためのツールには、「露出補正ツール」、「グレーバランスツール」、「黒レベルツール」、「肌色指定ツール」、「回転ツール」、「倍率色収差補正ツール」、「スポッティングツール」、「トリミング領域設定」の8種類があります。
いずれか1つが選択されるか、もしくは未選択となります。これらのツールは、表示位置や倍率を変更する操作モードと併用されます。


3.2.2.1. プレビュー表示位置・倍率の変更

プレビュー表示位置・倍率の変更をおこなうには、いくつかの方法があります。
ここでは、プレビュー表示上でマウス操作によって変更する以外の方法を説明します。

(1) メニューから表示倍率を変更する
ツール・バーのプレビュー表示モードアイコンをクリックすると、プレビュー表示の操作モードと表示倍率を変更するためのメニューが表示されます。


また、メニューの[表示(V)]-[表示倍率(V)]で開かれるサブメニューや、プレビュー表示上で右クリックすることで表示されるコンテキスト・メニューにも表示倍率を変更する項目が列挙されます。

これらのメニューから表示倍率を変更することができます。

全体表示(F) 表示領域に画像のすべてが入るような倍率で表示します。
100%(0) RAWデータを現像した結果の1ドットがディスプレイ上で1ドットになるような倍率(ピクセル等倍)で表示します。
25%(1)
50%(2)
200%(5)
400%(7)
それぞれ指定した表示倍率に変更します。
拡大(+) 現在の表示倍率から1段拡大するように倍率を調整します。
縮小(-) 現在の表示倍率から1段縮小するように倍率を調整します。

(2) スライダー・コントロールで表示倍率を変更する
「操作モード」が「フィット表示」以外の場合に、プレビュー表示の下部に、表示倍率変更用のスライダー・コントロールが表示されます。
スライダー・コントロールは、スライダー、ドロップダウンリスト、エディットボックスの3つのコントロールで構成され、これらを使用して任意の表示倍率を設定することができます。

(3) スクロールバーで表示位置を変更する
「操作モード」が「フィット表示」以外の場合に、プレビュー表示の右部と下部に、それぞれ垂直と水平方向のスクロールバーが表示されます。
これらを使って表示位置の調整がおこなえます。


3.2.2.2. マウス操作による表示位置・倍率の変更

プレビュー表示上のマウス操作と機能の関係は、操作モードで決定されます。操作モードは、「フィット表示」、「ズームツール」、「ルーペツール[拡大+]」、「ルーペツール[縮小-]」、「手のひらツール」の5つです。
それぞれの操作モードで、どのように表示位置・倍率の変更をおこなうか説明します。

(1) フィット表示

プレビュー表示領域に選択されたコマの画像全体が表示されるモードで、ウィンドウのリサイズをおこなった場合でも、ウィンドウに合わせて表示倍率が自動的に調整される操作モードです。
このモードでは、以下のマウス操作をおこなうことができます。

左ダブルクリック...100%表示倍率となり、ズームツールが選択されます。
[SHIFT] + 左ドラッグ...ズームツールが選択され、連続的な表示倍率変更をおこなうことができます。

操作モードが「フィット表示」の場合でも、メニューなどからの表示倍率の変更は可能であり、表示倍率が変更された場合は自動的に「ズームツール」に操作モードは切り替わります。

(2) ズームツール

「ズームツール」は、プレビュー表示を瞬時に拡大/縮小し、表示されている位置を変更することができる便利な操作モードです。「ルーペツール」と「手のひらツール」の双方の機能を持ち合わせています。
非常に高速に、プレビュー表示の拡縮・移動をおこなうことができますので、是非操作をマスターしてください。

左ドラッグ...写真をつかんで動かす動作(パンニング動作)がおこなえます。
左ダブルクリック...100%表示倍率の場合には全体が表示される倍率に、それ以外の表示倍率の場合は100%表示倍率に変更されます。左ダブルクリックだけで、100%(ピクセル等倍)表示と、全体表示を順次切り替えていくことができて便利です。
[SHIFT] + 左ドラッグ...ドラッグを開始した点を中心とした連続表示倍率変更がおこなえます。詳細に見たい部分を瞬時に拡縮できて便利です。

(3) ルーペツール[拡大+]
「ルーペツール[拡大+]」は、クリックした場所を画面の中心に位置づけて拡大表示する操作モードです。
他の多くのソフトウェアでも採用されている操作モードですので、この動作に慣れている方にお勧めします。
[ALT]キーを押しながら操作すると拡大ではなく、縮小動作をおこないます。

左クリック...拡大
[ALT] + 左クリック...縮小

(4) ルーペツール[縮小-]
「ルーペツール[縮小−]」は、クリックした場所を画面の中心に位置づけて縮小表示する操作モードです。
他の多くのソフトウェアでも採用されているマウス操作モードですので、この動作に慣れている方にお勧めします。
[ALT]キーを押しながら操作すると縮小ではなく、拡大動作をおこないます。

左クリック...縮小
[ALT] + 左クリック...拡大

(5) 手のひらツール
手のひらツールは、画像をつかんで位置をずらすパンニング操作をおこなうモードで、他の多くのソフトウェアでも採用されている操作モードです。
[CTRL]キーを押しながら写真をクリックすると、クリックした場所を画面の中心に位置付けて拡大をおこないます。
[ALT]キーを押しながら写真をクリックすると、クリックした場所を画面の中心に位置付けて縮小をおこないます。

左ドラッグ...写真をつかんで動かす動作(パンニング動作)がおこなえます。
[CTRL] + 左クリック...拡大
[ALT] + 左クリック...縮小

3.2.3. 簡易プレビュー表示

プレビュー・ウィンドウのプレビュー表示は、全体をいち早く表示するための簡易現像処理をおこなう簡易プレビュー表示と、現像結果の出力画像とまったく同じ本現像処理をおこなう本現像プレビュー表示の2つの方式を並行処理しておこなわれます。

プレビュー表示の更新が必要な場合、最初に高速に簡易プレビュー表示をおこないます。それと同時にバックグラウンドで部分的に本現像を並列処理し、本現像処理が完了した部分の表示ブロックを自動的に差し替えて更新していきます。
選択コマの切り替えや、現像パラメータの変更をした場合、最初は少し粗い画像表示され、順次精細な画像に切り替わっていくのがわかると思います。

現像パラメータの調整作業は、必ずしも本現像の結果を確認しなくとも、簡易プレビューが表示された段階で工程を確定させて作業を進めていくことが可能です。

簡易プレビュー表示では、高速化のために以下に示す簡易現像処理のみがおこなわれます。

(1) RAWデータを表示サイズに合わせて間引いて読み込み、簡易的なデモザイク処理を施すため、輪郭部にジャギーが出る場合や偽色が発生する場合があります。
(本現像では、RAWデータ全ての情報を読み込み、完全なデモザイク処理と偽色抑制処理を施します。)
(2) 簡易現像では、ノイズリダクション、偽色抑制、シャープネス等の周波数面フィルタ処理をおこないません。そのため、シャープネス、ノイズリダクション、デモザイク精鋭度、解像度プラスや偽色抑制のパラメータを変更しても簡易プレビュー表示は更新されません。
(本現像では、全てのフィルタなどの処理をおこないますので、パラメータに設定した効果が表示に反映されます。)

この他の処理については、簡易現像・本現像ともに同一の処理をおこないますので、露出補正、ホワイトバランス、調子、彩度の調整は簡易プレビュー表示においても正しく反映されます。

3.2.4. 本現像プレビュー表示

プレビュー表示時にバックグラウンドで並列実行される本現像プレビュー表示は、本現像処理をおこなった結果を表示サイズに拡縮して、すでに表示済みの簡易プレビューと部分的に差し替えていきます。
これにより、本現像プレビュー表示処理中は部分的に簡易プレビュー表示の画像と、本現像プレビュー表示の画像が混在することになります。ソフトウェア下部のステータス領域の一番右に マークが表示されている場合には、まだ本現像処理が並列して動作している状態であり、表示されている画像の一部は、簡易現像結果を残していることを示しています。
本現像処理が全ての部分の置き換えを完了すると作業中マーク が消え、全体の表示が本現像プレビュー表示となります。この本現像プレビュー表示は、画像ファイルを出力時におこなう本現像処理とまったく同一の処理をおこなうため、最終的な現像結果を画面で確認することが可能です。

表示設定の「プレビュー表示形式」で「簡易現像結果のみを高速に表示する」を選択した場合には、100%未満の表示倍率での本現像プレビュー表示をおこないません。
これにより、プレビュー更新に伴うCPUの負荷と、メモリの消費を抑えることができます。
搭載メモリの少ないPC(概ね1GB未満)やノートブックPCをお使いになる場合には、この設定が効果を発揮するでしょう。詳しくは、「9.2.4. プレビュー表示」をご参照ください。


3.2.5. グリッド表示

プレビュー表示モードまたはコンビネーション表示モードで表示されるプレビュー表示に、グリッドを表示することができます。

メニューから [表示(V)]-[グリッド表示] を選択してください。グリッド表示のON/OFFの切り替えができます。

グリッド表示がOFFの場合でも、現像パラメータの「回転・デジタルシフト」カテゴリのパラメータを調整中は、自動的に一定時間の間だけグリッドが表示されます。
この機能の設定については、「9.2.4.3. グリッド設定」をご参照ください。


3.2.5.1. グリッドの移動

グリッド表示中に、コントロール・キーを押しながらマウスの左ボタンをクリックするとグリッドをつかんで移動できます。
また、コントロール・キーを押しながらマウスの左ボタンをダブルクリックすると初期位置に戻ります。

3.2.5.2. グリッドの設定

グリッド表示中には、「グリッドの設定」ダイアログが表示されます。
このダイアログで、グリッド間隔の調整、グリッドの移動、そしてグリッド表示位置の初期化がおこなえます。

(1) グリッド間隔の調整 スライダーを調整してグリッドの間隔を変更することができます。
(2) グリッドの移動 をクリックすると、操作モードは「グリッドの移動」となり、マウスカーソルは となります。
この状態でプレビュー画面のグリッドをドラッグして、グリッドの表示位置を変更できます。この操作を1度おこなうと、自動的に「グリッドの移動」から元の操作モードに戻ります。
(3) グリッド表示位置の初期化 をクリックすると、グリッドの表示位置が初期化されます。グリッドの間隔は変化しません。グリッドの表示位置が設定されている場合のみ有効です。


3.3. サムネイル・ウィンドウ


サムネイル・ウィンドウでは、コマを複数選択し、選択した複数コマに対する一括した操作がおこなえます。

3.3.1. コマの複数選択の方法

[CTRL]キーを押下しながらコマを左クリックすると、現在選択されているコマの選択状態を残しながらクリックされたコマも選択状態になります。この操作を繰り返すと、任意のコマを複数選択が可能です。
[SHIFT]キーを押下しながらコマを左クリックすると、現在選択されているコマを先頭に、クリックされたコマまでを選択状態にします。
[CTRL]+[A]キーまたは、メニューの[編集(E)]-[全てのコマを選択]で、全コマ選択をおこなうことができます。
矢印キーで選択コマの変更がおこなえます。
※複数選択中は、現像パラメータの変更、プレビュー表示モードへの切り替えはできません。

3.3.2. 複数コマへの操作


複数選択しているコマへ、右クリックのコンテキスト・メニューの操作がおこなえます。
複数選択しているコマに対して有効な処理は、画像の回転、テイストの適用、現像パラメータの貼り付け/読み込み、バッチ現像、印刷、ファイル操作などです。


3.3.3. サムネイルの並び替え

サムネイルが並ぶ順序の設定をおこないます。

メニューから [表示(V)]-[サムネイル表示設定]-[サムネイルの並び替え] を選択するか、もしくは「表示設定」ダイアログの[サムネイルの並び替え]をクリックすると、「サムネイルの並び替え」ダイアログが表示されます。

「サムネイルの並び替え」ダイアログで、どのような順序でサムネイルを並び替えるかのルールを設定します。


3.3.3.1. 各コントロールの解説


(1) ソートキーのリスト
この設定に従ってサムネイルが並び替えられます。

上に記載されているソートキーが優先して採用されます。
「昇順」は小さい値から大きい値の順を示しますが、マークの場合は設定されているコマが先でされていないコマが後という順序を示します。
「降順」は「昇順」とは逆の順序を示します。

各項目の「昇順」「降順」のセルをクリックすると、「昇順」と「降順」を切り替えることができます。

(2) 並び替え時に適用されないソートキーの一覧
ソートキーとして追加可能なキーの一覧が列挙されています。
項目を選択して(3)のボタンをクリックすることによって、(1)のリストに移動され、並び替え時に適用されるようになります。

(3) ソートキーの追加
(2)で選択されているソートキーを(1)のリストに追加します。

(4) ソートキーの削除
(1)のリストで選択されているソートキーをリストから削除します。

(5) 上へ移動
(1)のリストで選択されているソートキーの適用順序を1つ上に移動します。

(6) 下へ移動
(1)のリストで選択されているソートキーの適用順序を1つ下に移動します。


3.4. 選択コマに対する操作


3.4.1. 予約・マーク

各コマには操作や管理のために、予約・マークを付けることができます。

サムネイル上やプレビュー画像上で右クリックすると、予約・マークの選択や、設定された予約・マークの解除ができるポップアップメニューが表示されます。

(1) 削除予約 削除したいコマにつけるマークです。
予約後に、メニューの[ファイル(F)]-[削除予約コマの削除(E)]をおこなうことで、削除予約したコマを一括してごみ箱へ移すことができます。
(2) コピー・移動予約 コピーや移動したいコマにつけるマークです。
予約後に、メニューの[ファイル(F)]-[コピー予約コマのコピー(C)]または[移動予約コマの移動(M)]をおこなうことで、コピー・移動予約したコマを一括でコピーまたは移動することができます。
(3) 現像予約 現像予約を設定すると、メニューの[現像(D)]-[現像予約コマのバッチ現像(V)]から複数のコマを一括で現像することができます。
(4) ユーザーマーク1[青] ユーザーマーク1[青]を設定すると、青いマークを付箋として利用することができます。
(5) ユーザーマーク2[緑] ユーザーマーク2[緑]を設定すると、緑のマークを付箋として利用することができます。
(6) ユーザーマーク3[赤] ユーザーマーク3[赤]を設定すると、赤いマークを付箋として利用することができます。

各コマに設定した予約・マークを解除する場合には、マークの付いているコマのサムネイル上で右クリックして、コンテキスト・メニューを表示します。

「予約・マークの全解除」を選択すると設定したマークや操作が全て解除されます。
設定したマークを個別に解除する場合には、コンテキスト・メニューから解除するマークや予約を選択してください。

マークは1枚の画像に対して、最大5種類まで設定することができます。
設定できる組み合わせは、以下の通りです。
(A) 削除予約またはコピー・移動予約のいずれか
(B) 現像予約
(C) ユーザーマーク1[青]
(D) ユーザーマーク2[緑]
(E) ユーザーマーク3[赤]


3.4.2. プロテクト

SILKYPIXのプロテクトとは、処理対象画像のRAWデータファイルそのものの属性を設定するものではありません。
SILKYPIXのプロテクトは、SILKYPIXの操作の中で、ファイルの移動と削除を禁止し、現像パラメータの変更を禁止します。
プロテクトされているコマは、サムネイル表示やステータス・バーに が表示されます。

「プロテクト」の設定と解除は、サムネイルやプレビュー表示上で右クリックすると表示されるコンテキスト・メニューからおこなうか、もしくは「現像設定」サブコントロールでおこないます。

3.4.3. 前後のコマへ切り替える

操作対象として複数のコマが存在する場合、 をクリックすると現在選択されている前のコマへ、 をクリックすると次のコマへ切り替えます。

3.4.4. 画像の回転

現在選択されているコマの画像を回転します。
をクリックすると反時計周りに90°(-90°)、 をクリックすると時計回りに90°(+90°)回転します。


3.4.5. 処理対象コマの選別表示

マークをつけたコマや選択されているコマなど、処理対象コマの一部を選別して表示することができます。

コマの選別は2つの方法でおこなうことができます。
メニューの[表示(V)-[処理対象コマの選別]を選択すると表示される「処理対象コマの選別」ダイアログから選別条件を指定する方法と、サムネイル・ウィンドウの右下隅に配置された アイコンをマウスオーバーすると表示される「1クリック選別」サブコントロールから指定する方法です。

「1クリック選別」サブコントロールでは、マークが設定されているコマや選択コマなどを1クリックで選別することができます。

「処理対象コマの選別」ダイアログでは、複数のマークが設定されているコマなど、より複雑な条件でコマの選別をおこなうことができます。
「選別表示」の解除もこれらのダイアログやサブコントロールからおこないます。

処理対象コマが選別されると、タイトル・バーには、「選別表示」と表示されます。
「選別表示」モードでは、選別されていないコマは一時的に処理対象からはずされます。「選別表示」を解除すると、すべてのコマが処理対象コマとなる状態に戻ります。

ファイルやフォルダを新たに開いた場合や、追加して開いた場合には、自動的に「選別表示」は解除されます。
「選択コマを閉じる」機能でコマを個別に閉じる場合には「選別表示」は維持されます。


3.5. パラメータ・コントロールやサブコントロールの配置


パラメータ・コントロールやサブコントロールはフローティング・ウィンドウとして画面に配置することができます。

フローティング・ウィンドウをドラッグして配置位置を調節する場合、近くに他のフローティング・ウィンドウが存在する場合に自動的にフローティング・ウィンドウを並べる機能が働きます。
自動的に並べられたフローティング・ウィンドウはグループとして一括して移動することができます。

これらの機能を活用して、作業しやすいようにウィンドウの配置をカスタマイズしてみてください。

3.5.1. パラメータ・コントロールの配置

「パラメータ・コントロール」は、メイン・ウィンドウ内部の左右のいずれかに配置するか、フローティング・ウィンドウとしてメイン・ウィンドウの外に配置するかが選択できます。
設定方法ついては、「9.2.2. パラメータ・コントロールの表示形式」をご参照ください。

3.5.2. コンビネーション表示モードでのサムネイル・ウィンドウの配置

コンビネーション表示モードでは、プレビュー・ウィンドウとサムネイル・ウィンドウの両方が同時に表示されます。
この場合のサムネイル・ウィンドウの表示形式は、メイン・ウィンドウ内部の上下左右ずれかに配置するか、フローティング・ウィンドウとしてメイン・ウィンドウの外に配置するかが選択できます。
設定方法ついては、「9.2.3. サムネイル表示」をご参照ください。

3.5.3. サブコントロールの配置

現像パラメータを編集するためのサブコントロールは、「パラメータ・コントロール」内の「タブ・ページ」や「コントロール・ボックス」に配置するか、「フローティング・ウィンドウ」とするかの選択ができます。
表示方式の変更は、タイトル・バーを右クリックするか、もしくは をクリックすると表示されるコンテキスト・メニューにておこないます。

(1) 「タブ・ページ」に配置する
「タブ・ページ」に表示することができるサブコントロールは、「露出」、「ホワイトバランス」、「調子」、「カラー」、「シャープ」、「ノイズリダクション」、「現像設定」、そして「テイスト・パラメータ」の8つのサブコントロールのみです。
「タブ・ページ」への表示は、これらの8つのサブコントロールのうちのいずれか1つで、表示を切り替えるとそれまで表示されていたサブコントロールは非表示となります。
常時表示しておきたいサブコントロールは、「フローティング・ウィンドウ」とするか、もしくは「コントロール・ボックス」に配置してください。

(2) 「フローティング・ウィンドウ」として表示する
いずれのサブコントロールも、「フローティング・ウィンドウ」として表示することが可能です。
「タブ・ページ」や「コントロール・ボックス」に配置されているサブコントロールを「フローティング・ウィンドウ」として表示する場合は、コンテキスト・メニューを表示して「フローティング・ウィンドウにする」を選択してください。

(3) 「コントロール・ボックス」に配置する
常時表示することが可能なサブコントロールは、「コントロール・ボックス」に配置することが可能です。


「コントロール・ボックス」には複数のサブコントロールを配置できます。
「コントロール・ボックス」に配置したサブコントロールは、「パラメータ・コントロール」にあるアイコンやメニューから選択する事で、見える位置にまでスクロールされます。



3.5.4. フローティング・ウィンドウのグループ化

フローティング・ウィンドウとして表示されている全てのウィンドウは自由に配置することができますが、これらのウィンドウを揃えて並べることや、グループとして一括して移動することができます。

(1) フローティング・ウィンドウを揃えて並べる
フローティング・ウィンドウをマウスでドラッグして、表示位置を調整する場合、他のフローティング・ウィンドウの辺に近づくと、自動的に近くの辺に吸着します。
この機能を活用して、フローティング・ウィンドウをきれいに揃えて並べることができます。
吸着したフローティング・ウィンドウ同士は、グループとして一括して移動することができます。

(2) グループ単位で移動する
吸着したフローティング・ウィンドウ同士は、グループとして一括して移動することができます。

フローティング・ウィンドウの表示位置を変更する場合、移動対象となるフローティング・ウィンドウのタイトル・バーをドラッグします。
この時に、タイトル・バーの左半分をドラッグすると、そのフローティング・ウィンドウの属するグループの全てのフローティング・ウィンドウを一括して移動します。
タイトル・バーの右半分をドラッグするか、もしくは、[CTRL]キーを押しながらドラッグすると、移動対象となるフローティング・ウィンドウのみを移動します。
タイトル・バーの上にマウスを移動させると、マウスカーソルの表示が左半分では となり、右半分では となります。
マウスカーソルの形状を見て、いずれの動作となるかを判断してください。


3.5.5. コントロール配置の登録と復元

各コントロールの配置を登録しておき、登録されている配置データを選択することで各コントロールの配置を復元することができます。
目的別に各コントロールの配置を登録しておくことで、使用状況や操作目的に応じてコントロールの配置を切り替えながら使用することができます。

3.5.5.1. コントロール配置の登録

コントロールの配置を登録します。

3.5.5.2. コントロール配置の復元

登録してあるコントロールの配置を復元します。


3.6. フローティング・ウィンドウの表示/非表示切り替え


フローティング状態で表示されているサブコントロールを一括して非表示にしたり、元の状態に戻したりする機能です。
画面上にサブコントロールがたくさん表示されていて、プレビュー表示やサムネイル表示が見にくい場合に一時的に非表示とすることを目的としています。


この機能はショートカットキー(F9が初期値)にのみ割り当てられています。


この機能を使用して非表示状態にした後で、他の方法でサブコントロールを表示させますと、この機能を使用して元の状態に戻すことはできなくなります。


3.7. コマの状態を示すアイコン


各コマの状態や、設定された予約・マークは、サムネイル表示とステータス・バーにアイコンで表示されます。
対象コマの現像パラメータが編集されていることを示します。
対象コマにトリミング領域が設定されていることを示します。
対象コマがプロテクトされていることを示します。
対象コマが削除予約されていることを示します。
対象コマが移動・コピー予約されていることを示します。
対象コマが現像予約されていることを示します。
対象コマにユーザーマーク1[青]がつけられています。
対象コマにユーザーマーク2[緑]がつけられています。
対象コマにユーザーマーク3[赤]がつけられています。
対象コマは現像パラメータの書き込みができず編集できないことを示します。


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