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暗部調節
色温度、色偏差が画像全体のホワイトバランスを調整するのに対して、暗部調整は、画像の暗い部分の色かぶりを補正する機能です。
明るい部分では、ホワイトバランスが取れているのに、暗い部分がマゼンタや緑かぶりを起こす映像を補正することができます。 この機能により、暗い部分から明るい部分までの色の揺らぎを抑えることができます。

例えば、図1-1 は、暗部に強いマゼンタかぶりが発生している例です。
マクベスチャートのグレーパッチに注目すると、明るいパッチはホワイトバランスされているのに、暗い部分はマゼンタに色付いていることが分かります。 この影響を受けて、葉が黄色っぽく変色し、影の部分は赤みがかかってしまっています。 暗部調整では、このような暗部だけホワイトバランスがずれる現象を緩和することができます。 図1-2 は、暗部調整機能を使用して、暗部のマゼンタかぶりを取り除いた例です。
[暗部色かぶりの詳細について]

補正なし
図1-1.補正なし
暗部調節(設定値:-5)
図1-2.暗部調節(設定値:-5)

暗部の色かぶりを補正するのが本機能の主目的ですが、この機能を積極的に使用することで、暗い部分と明るい部分のホワイトバランスを変化させることができます。

図2-1 は、撮影時の状態です。奥に移っている太陽光が当たった部分に合わせて、ホワイトバランスを「快晴」に設定すると、図2-2 になります。 ところが、図2-2 では、木漏れ日によって、地面の色が緑に色づいています。 地面の色にホワイトバランスすると、こんどは、陽の当たっている部分がマゼンタに色づいてしまいます。 つまり、ホワイトバランスだけでは、地面と陽の当たっている部分の両方をバランスすることはできません。 もちろん、実際には木漏れ日によって地面は緑に色づいているので、図2-2 がそのときの正常な色を再現しています。 しかし、人間は色順応するために、撮影時の印象とは異なってしまっています。 このようなケースでは積極的に暗部調整を使って暗部のホワイトバランスを調整することができます。 図2-3 は、暗部調整により、陽の当たる明るい部分の色はあまり変えずに、暗い地面の緑かぶりを取り除いた例です。 撮影時の印象にかなり近づきました。

補正なし
図2-1.補正なし
ホワイトバランス(設定値:快晴)
図2-2.ホワイトバランス(設定値:快晴)
ホワイトバランス(設定値:快晴)、暗部調節(設定値:+6)
図2-3.ホワイトバランス(設定値:快晴)、暗部調節(設定値:+6)

色温度、色偏差との使い分け
ホワイトバランスを調整する際には、色温度、色偏差により明るい部分のホワイトバランスを先に決めます。 次に、暗部の色づきが気になる場合に、暗部調整を行ってください。 暗部調整は、暗部に対して強く効きますが、明るい部分にも影響を与えますので、暗部調整を追い込んだのちに、再度、色偏差を調整して仕上げると作業が効率良く行えます。
暗部色かぶりの詳細について
暗部の色かぶりは、なぜ発生するのでしょうか?
原因は、イメージセンサーの漏れ電流と関係があります。漏れ電流があるために、真っ黒の部分でも RAW データに記録される値は0にはなりません。 SILKYPIX® Developer Studio では、イメージセンサーの漏れ電流に相当する部分を RAW データから減算して(オプティカルブラック補正)映像を生成します。 ところが、イメージセンサーの漏れ電流は、温度が高くなるほど大きくなり、温度が低くなるほど小さくなるという性質があります。 ほとんどの場合、カメラ内で温度に関係なく一定のレベルで黒を記録するようになっていますが、調整状態や撮影環境によっては、このレベル(オプティカルブラックレベル)が揺らぐことがあります。 イメージセンサーの色ごとの感度差により、オプティカルブラックレベルが大きくなると暗部がマゼンタに色づき、小さくなると緑に色づきます。 暗部調整は、このようなケースで暗部の色づきを緩和するための調整機能です。 極端な低温下での撮影、高感度撮影、長時間露光などの厳しい条件で暗部のホワイトバランスがずれたのを補正できます。

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