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デジタルシフト

デジタルシフトは、シフトレンズで撮影したような変形効果を与る機能です。

この機能により、パースペクティブをコントロールしたり、建築物の撮影などで 上が狭まって写ってしまった写真を補正できます。

上下スライダーでは、画像の上と下の倍率を変化させることができます。 数値を小さくなる方向(左)へ動かすと画像の上の倍率が高くなり、 逆に大きくなる方向(右)へ動かすと画像の下の倍率が高くなります。 左右のスライダーでは、画像の左と右の倍率を変化させることができます。 左へ動かすと画像の左の倍率が高くなり、右へ動かすと右の倍率が高くなります。

変形後の画像は、台形もしくは歪んだ四角形となりますが、 この中から元の原画比率の長方形で自動的にトリミングされ、 元の画像サイズへ自動的に拡大されます。 このため、この機能を使用しても現像後の画素数は変化せず、 また変形による解像度の低下を抑えることができます。

トリミングによって失われる部分が欲しい場合には、 トリミングの「拡張」機能を利用して、デジタルシフトによって失われる すべての画素を表示して必要な部分を切り取ることができます。>トリミングの拡張へ

デジタルシフトは、建築物の撮影だけではなく、幅広い写真で応用が可能です。 次の例のように、人物撮影で顔を小さく、足を長く見せたりすることもできます。 デジタルシフトを+6(下:fall)することで、距離差により短く移ってしまった画像(図1-1)を、 足を長く補正した例(図1-2)になります。

補正前
図1-1.補正前
補正後
図1-2.補正後(+6、下:fall)

この処理によって行われる変形は、単なる矩形→台形変換ではなく、 3次元平面→2次元平面投射変換です。これは、実際の3次元世界をカメラで写し 撮る場合と同じ変換が行われるため、変換された映像はシフトレンズを使用した場合と 同様の効果を持ちます。

手持ちのレンズが全てシフト可能なレンズに変わったという気分で、いろいろなパラメータの 組み合わせをお楽しみください。きっと、新しい表現が見つかることと思います。


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