SILKYPIX JPEG Photography 10 SOFTWARE MANUAL

3. 表示モードとコマの操作

処理対象コマの表示は、2種類の表示ウィンドウでおこないます。
1つは、処置対象コマの一覧をサムネイル表示する「サムネイル・ウィンドウ」で、もう1つは選択されたコマのみを大きく表示する「プレビュー・ウィンドウ」です。
「プレビュー・ウィンドウ」は2分割して、2つのコマを比較したり、1つのコマで異なる現像パラメータで調整した結果を比較したりする機能を提供します。
SILKYPIX JPEG Photography 10には、この2種類のウィンドウの組み合わせで5つの表示モードが用意されています。(*1)

  1. サムネイル表示モード
    サムネイル表示モードでは、メイン・ウィンドウの中に「サムネイル・ウィンドウ」を配置して、「プレビュー・ウィンドウ」は非表示とする表示モードです。

  2. プレビュー表示モード
    プレビュー表示モードでは、メイン・ウィンドウの中に「プレビュー・ウィンドウ」を配置して、「サムネイル・ウィンドウ」は非表示とする表示モードです。

  3. コンビネーション表示モード
    コンビネーション表示モードでは、「サムネイル・ウィンドウ」と「プレビュー・ウィンドウ」の両方を同時に表示します。
    「サムネイル・ウィンドウ」と「プレビュー・ウィンドウ」の配置は変更できます。
    配置の変更は「サムネイル・ウィンドウ」を右クリックして表示されるコンテキスト・メニューの「メインウィンドウに配置」以下に存在するサブメニューでおこなえます。
    表示設定の「コンビネーション表示時の設定」では「サムネイル・ウィンドウ」の配置と共にそのスクロール方向が変更できます。
    「サムネイル・ウィンドウ」と「プレビュー・ウィンドウ」の間をドラッグする事で「サムネイル・ウィンドウ」で表示可能なコマ数やサムネイルのサイズを変更できます。
    詳しくは「3.3.3. サムネイルのサイズの変更」をご参照ください。
    さらに、「プレビュー・ウィンドウ」「サムネイル・ウィンドウ」にはそれぞれ特殊な表示モードが存在します。

  4. 「プレビュー・ウィンドウ」の全画面表示
    「プレビュー・ウィンドウ」を全画面表示にするモードで、ツールバーの全画面プレビューボタン を押すことでこのモードにすることができます。
    プレビューを全画面表示する事で写真の全体の雰囲気を確認しやすくなります。
    また、マルチモニタ(モニタが2つ以上存在する)環境であれば、メインウィンドウのあるモニタとは別のモニタにプレビューが表示されます。
    メインモニタにフルスクリーンで写真を表示しながらサブモニタにコントロールを配置し、編集作業をおこなうことができます。

  5. 「サムネイル・ウィンドウ」のフローティング表示
    「サムネイル・ウィンドウ」をフローティング・ウィンドウで表示するモードです。
    フローティング・ウィンドウへの変更は「サムネイル・ウィンドウ」上を右クリックする事で表示されるコンテキスト・メニューから設定できます。
    フローティング・ウィンドウ状態の「サムネイル・ウィンドウ」のスクロール方向はコンビネーション表示モードでのスクロール方向にしたがいます。

特殊な表示状態の場合、ツールバーのサムネイル表示モードボタン とプレビュー表示モードボタン が同時に選択されている状態になります。
この状態の時に、特殊な表示状態のウィンドウに対応するボタンを押すと、そのウィンドウの表示/非表示が切り替えられます。

*1 「サムネイル・ウィンドウ」のフローティング表示は、セレクトセクションではおこなえません。

3.1. 表示モードの切り替え

「サムネイル表示モード」、「プレビュー表示モード」、「コンビネーション表示モード」の切り替えは、いつでもメニューの[表示(V)]か、もしくはツールバーのアイコンを使用して切り替えることができます。

「サムネイル表示モード」で、選択コマをダブルクリックした場合には、「プレビュー表示モード」に表示を切り替えます。

3.2. プレビュー・ウィンドウ

「プレビュー・ウィンドウ」は選択されたコマのプレビュー画像を表示するウィンドウです。
選択したコマのプレビュー画像を表示させて、画像の全体を見たり、画像の一部を拡大してチェックしたりすることができます。

3.2.1. マルチプレビュー

「プレビュー・ウィンドウ」には画面を左右に分割して、2画面で表示するマルチプレビュー機能があります。(*1)
マルチプレビューには2つのモードがあり、ここでは代表的な3つの活用方法を紹介します。
いろいろと応用して活用してください。

  1. 参照プレビューモード
    2画面のうち、左画面がメインプレビューとなり、右画面が参照プレビューとなります。
    メインプレビューには現像パラメータの調整対象となる選択コマが常に表示されます。
    参照プレビューに表示するコマの選び方は何通りかありますが、いずれの方法で選択しても、参照プレビューのプレビュー表示は比較用で、現像パラメータの編集をおこなうことはできません。

    • (A) 2つのコマのプレビュー画像を比較する
      複数の画像から、最もよく撮れたシーンを選ぶ場合などに活用してください。

    • (B) 1つのコマで、異なる現像パラメータを適用した場合のプレビュー画像を比較する
      現像パラメータの調整をおこなう過程で、パラメータの調整前と調整後の比較などに活用してください。

  2. 複製プレビューモード
    2画面のいずれにも現像パラメータの調整対象となる選択コマが表示されます。
    2つの画面の表示位置や倍率は任意に設定することができますので、1つの画面は画像全体を表示して、もう1つの画面は一部を拡大表示するなどの使い方ができます。
    写真のなかの重要な2箇所を拡大表示して、パラメータの調整量を決めるような手法も使えます。

*1 マルチプレビューは、セレクトセクションでは使用できません。

3.2.1.1. 操作方法

マルチプレビューへの切り替えは、ツールバーの アイコンをクリックしておこないます。
マルチプレビュー表示の状態では、画面の上部に図のようなアイコン・バーが表示されます。
これらのアイコンで、モードの変更やプレビュー表示の変更をおこなうことができます。

  1. 参照プレビューへ
    メインプレビューに表示されている画像を参照プレビューにも表示します。

  2. メインプレビューへ
    参照プレビューに表示されている画像をメインプレビューにも表示します。 (*1)

  3. 参照プレビューモード
    2つの画面に異なる画像を表示して比較するためのモードです。
    異なるコマを比較することと、同じコマで現像パラメータの違いを比較することができます。

  4. 複製プレビューモード
    1つの画像を2つの画面に表示するモードです。
    画像の2箇所を表示しながら現像パラメータの調整がおこなえます。

  5. 連動表示モード
    2つ画面の表示位置と倍率を連動させるモードです。
    有効/無効の切り替えができます。
    このモードが有効な場合は、現在表示されている2つの画面の相対関係を保ったまま、画像の移動・拡縮をおこないます。
    2つの画面の相対関係を変更したい場合や、片方の画面でのみ画像の移動・拡縮をおこないたい場合にはこのモードを無効にしてください。 (*2)

  6. 表示位置の初期化
    参照・複製プレビューの画像の位置と倍率を初期化して、メインプレビューの表示状態に合わせます。

  7. 前のコマへ
    参照プレビューの表示画像を前のコマに変更します。 (*3)

  8. 次のコマへ
    参照プレビューの表示画像を次のコマに変更します。 (*3)

  9. 履歴を戻す
    参照プレビューの表示画像を1つ前の編集状態に戻します。 (*4)

  10. 履歴を進める
    参照プレビューの表示画像を1つ後の編集状態に進めます。 (*4)

  11. 閉じる
    マルチプレビューを終了して、プレビューを1つの画面にします。

*1 参照プレビューに表示されている画像を編集対象画像として選択することが可能な場合にのみ有効です。
参照プレビューに表示されている画像が、過去の編集履歴である、またはすでに閉じられてしまったコマの画像である場合、操作できません。

*2 [Ctrl]+[Alt]キーを押すと、キーを押している間だけ「連動表示モード」の状態が反転します。
2つの画面の相対関係を変更するために一時的に連動を切りたい場合などに活用してください。

*3 参照プレビューモードの場合にのみ有効です。
複製プレビューモードの場合は使用できません。

*4 1つの画像で現像パラメータの違いを比較するために使用する機能です。
メインプレビューと参照プレビューに表示されているコマが同一でなければなりません。
参照プレビューモードの場合にのみ有効です。
複製プレビューモードの場合は使用できません。

3.2.1.2. 参照プレビューコマの選択方法

参照プレビューには、メインプレビューコマと異なるコマを表示することと、メインプレビューと現像パラメータの異なる同一コマを表示させることができます。

  1. 参照プレビューに表示するコマを切り替える方法

    • (A) アイコン・バーで前後のコマに切り替える
      アイコン・バーの の2つのアイコンで、前後のコマに表示を切り替えられます。

    • (B) サムネイル・ウィンドウで表示対象のコマをクリックして切り替える
      サムネイル・ウィンドウで、切り替え対象のコマの上にマウスを移動すると、コマの右下に アイコンが表示されます。
      このアイコンをクリックすることで、指定のコマを参照プレビューに表示することができます。
      また、[Alt]キーを押している状態でコマをクリックすることでも、指定のコマを参照プレビューに表示することができます。

    • (C) キー操作で前後のコマに切り替える
      サムネイル・ウインドウが表示されている状態では、[Alt + 方向キー] でもコマを切り替えることができます。

  2. 参照プレビューにメインプレビューと現像パラメータの異なる同一コマを表示させる方法
    メインプレビューと参照プレビューに同じコマが表示されている場合、アイコン・バーの の2つのアイコンで、参照プレビューに表示されている画像の現像パラメータを元に戻したり、進めたりすることができます。
    また、 をクリックすることで、メインプレビューに表示されている画像の編集状態と、参照プレビューの編集状態を合わせることができます。

3.2.2. 操作モードと表示位置・倍率の変更

プレビュー表示は、表示位置や倍率を変えて画像の各部をチェックするための機能と、プレビュー表示の上でのマウス操作によって現像パラメータの調整をおこなう機能を備えています。

プレビュー表示上でおこなうマウス操作の目的は、「操作モード」で切り替えます。
「操作モード」には、表示位置や倍率を変更するタイプのツールと、現像パラメータの調整をおこなうためのツールの2種類があります。

表示位置や倍率を変更する操作モードは、「フィット表示」、「ズームツール」、「ルーペツール[拡大+]」、「ルーペツール[縮小-]」、「手のひらツール」のいずれか1つが必ず選択されます。
「フィット表示」は表示が画像全体に固定されるモードで、他の4つのツールは、それぞれの方法でプレビューの表示位置と倍率を変更することができます。
現像パラメータの調整をおこなうためのツールには、「露出補正ツール」、「グレーバランスツール」、「黒レベルツール」、「肌色指定ツール」、「回転ツール」、「倍率色収差補正ツール」、「シェーディング中心ツール」、「スポッティングツール」、「トリミング領域設定」、「部分補正ツール」、「ネガフィルム反転ツール」、「パース歪み補正ツール」、「パース歪み補正ツール(水平)」、「パース歪み補正ツール(垂直)」の14種類があります。

いずれか1つが選択されるか、もしくは未選択となります。
これらのツールは、表示位置や倍率を変更する操作モードと併用されます。

*1 セレクトセクションでは「フィット表示」または「ズームツール」のみが使用できます。

3.2.2.1. プレビュー表示位置・倍率の変更

プレビュー表示位置・倍率の変更をおこなうには、いくつかの方法があります。
ここでは、プレビュー表示上でマウス操作によって変更する以外の方法を説明します。

  1. メニューやツールバーから表示倍率を変更する
    ツールバーの「操作モード」アイコンをクリックすると、プレビュー表示の操作モードと表示倍率を変更するためのメニューが表示されます。
    また、メニューの[表示(V)]-[表示倍率(V)]で開かれるサブメニューや、プレビュー表示上で右クリックすることで表示されるコンテキスト・メニューにも表示倍率を変更する項目が列挙されます。
    これらのメニューから表示倍率を変更することができます。

    • 全体表示(F)
      表示領域に画像のすべてが入るような倍率で表示します。
    • 100%(0)
      現像した結果の1ドットがディスプレイ上で1ドットになるような倍率(ピクセル等倍)で表示します。
    • 25%(1)
    • 50%(2)
    • 200%(5)
    • 400%(7)
      それぞれ指定した表示倍率に変更します。
    • 拡大(+)
      現在の表示倍率から1段拡大するように倍率を調整します。
    • 縮小(-)
      現在の表示倍率から1段縮小するように倍率を調整します。

  2. スライダー・コントロールで表示倍率を変更する
    プレビュー表示の下部に、表示倍率変更用のスライダー・コントロールがあります。
    スライダー・コントロールは、スライダー、ドロップダウンリスト、エディットボックスの3つのコントロールで構成され、これらを使用して任意の表示倍率を設定することができます。

  3. スクロールバーで表示位置を変更する
    「操作モード」が「フィット表示」以外の場合に、プレビュー表示の右部と下部にある垂直と水平方向のスクロールバーが有効になります。
    これらを使って表示位置の調整がおこなえます。

3.2.2.2. マウス操作による表示位置・倍率の変更

プレビュー表示上のマウス操作と機能の関係は、操作モードで決定されます。
操作モードは、「フィット表示」、「ズームツール」、「ルーペツール[拡大+]」、「ルーペツール[縮小-]」、「手のひらツール」の5つです。
それぞれの操作モードで、どのように表示位置・倍率の変更をおこなうか説明します。

  1. フィット表示
    プレビュー表示領域に選択されたコマの画像全体が表示されるモードで、ウィンドウのリサイズをおこなった場合でも、ウィンドウに合わせて表示倍率が自動的に調整される操作モードです。
    操作モードが「フィット表示」の場合でも、メニューなどからの表示倍率の変更は可能であり、表示倍率が変更された場合は自動的に「ズームツール」に操作モードは切り替わります。
    このモードでは、以下のマウス操作をおこなうことができます。

    • 左ダブルクリック
      100%表示倍率となり、ズームツールが選択されます。
    • [Shift] + 左ドラッグ
      ズームツールが選択され、連続的な表示倍率変更をおこなうことができます。

  2. ズームツール
    「ズームツール」は、プレビュー表示を瞬時に拡大/縮小し、表示されている位置を変更することができる便利な操作モードです。
    「ルーペツール」と「手のひらツール」の双方の機能を持ち合わせています。
    非常に高速に、プレビュー表示の拡縮・移動をおこなうことができますので、是非操作をマスターしてください。

    • 左ドラッグ
      写真をつかんで動かす動作(パンニング動作)がおこなえます。
    • 左ダブルクリック
      100%表示倍率の場合には全体が表示される倍率に、それ以外の表示倍率の場合は100%表示倍率に変更されます。左ダブルクリックだけで、100%(ピクセル等倍)表示と、全体表示を順次切り替えていくことができて便利です。
    • [Shift] + 左ドラッグ
      ドラッグを開始した点を中心とした連続表示倍率変更がおこなえます。詳細に見たい部分を瞬時に拡縮できて便利です。

  3. ルーペツール[拡大+]
    「ルーペツール[拡大+]」は、クリックした場所を画面の中心に位置づけて拡大表示する操作モードです。
    他の多くのソフトウェアでも採用されている操作モードですので、この動作に慣れている方にお勧めします。
    [Alt]キーを押しながら操作すると拡大ではなく、縮小動作をおこないます。

    • 左クリック
      拡大
    • [Alt] + 左クリック
      縮小

  4. ルーペツール[縮小-]
    「ルーペツール[縮小-]」は、クリックした場所を画面の中心に位置づけて縮小表示する操作モードです。
    他の多くのソフトウェアでも採用されているマウス操作モードですので、この動作に慣れている方にお勧めします。
    [Alt]キーを押しながら操作すると縮小ではなく、拡大動作をおこないます。

    • 左クリック
      縮小
    • [Alt] + 左クリック
      拡大

  5. 手のひらツール
    「手のひらツール」は、画像をつかんで位置をずらすパンニング操作をおこなうモードで、他の多くのソフトウェアでも採用されている操作モードです。
    [Ctrl]キーを押しながら写真をクリックすると、クリックした場所を画面の中心に位置付けて拡大をおこないます。
    [Alt]キーを押しながら写真をクリックすると、クリックした場所を画面の中心に位置付けて縮小をおこないます。

    • 左ドラッグ
      写真をつかんで動かす動作(パンニング動作)がおこなえます。
    • [Ctrl] + 左クリック
      拡大
    • [Alt] + 左クリック
      縮小

なお、プレビュー表示の拡大/縮小は、操作モードに関わらず以下の操作でおこなうこともできます。
ただし、操作モードが「フィット表示」の場合は、自動的に「ズームツール」に切り替わります。

  • [Ctrl] + マウスホイール
    拡大または縮小

3.2.3. マウス操作による初期状態の表示

コンビネーション表示、またはプレビュー表示で、調整中の画像の初期状態が確認できます。
調整中の画像を表示した状態で、プレビューの右下角の へ、マウスポインタを合わせて を押さえると、 を押さえている間、画像の初期状態を表示します。
また、[スペース]キーを押さえている間も同様に、画像の初期状態を表示します。

初期状態を表示している間、タイトルバーに [初期状態を表示中] と表示されます。

3.2.3.1. 初期状態の表示から除外するパラメータ

を押している間の初期状態表示時に、初期状態にしないパラメータを設定することができます。
を右クリックして表示されるメニューにおいて、初期状態にしないパラメータにチェックを入れます。

設定可能なパラメータは、次の通りです。

  • トリミング領域設定
  • 回転・デジタルシフト

たとえば、トリミング領域を設定した画像において本設定を有効にすると、画像の領域を変化させることなく初期状態との比較をおこなうことができます。

本設定は、「テイスト・パラメータ」サブコントロール上でもおこなうことができます。
「テイスト・パラメータ」サブコントロールについては、4.1.2. テイスト・パラメータをご参照ください。

3.2.4. 簡易プレビュー表示


プレビュー・ウィンドウのプレビュー表示は、全体をいち早く表示するための簡易現像処理をおこなう簡易プレビュー表示と、現像結果の出力画像とまったく同じ本現像処理をおこなう本現像プレビュー表示の2つの方式を並行処理しておこなわれます。

プレビュー表示の更新が必要な場合、最初に高速に簡易プレビュー表示をおこないます。
それと同時にバックグラウンドで部分的に本現像を並列処理し、本現像処理が完了した部分の表示ブロックを自動的に差し替えて更新していきます。
選択コマの切り替えや、現像パラメータの変更をした場合、最初は少し粗い画像表示され、順次精細な画像に切り替わっていくのがわかると思います。

現像パラメータの調整作業は、必ずしも本現像の結果を確認しなくとも、簡易プレビューが表示された段階で工程を確定させて作業を進めていくことが可能です。

簡易プレビュー表示では、高速化のために以下に示す簡易現像処理のみがおこなわれます。

  1. JPEGデータを表示サイズに合わせて間引いて読み込み、簡易的なデモザイク処理を施すため、輪郭部にジャギーが出る場合や偽色が発生する場合があります。
    (本現像では、JPEGデータ全ての情報を読み込み、完全なデモザイク処理と偽色抑制処理を施します。)

  2. 簡易現像では、ノイズリダクション、偽色抑制、シャープネス等の周波数面フィルタ処理をおこないません。そのため、シャープネス、ノイズリダクション、デモザイク精鋭度、解像度プラスや偽色抑制のパラメータを変更しても簡易プレビュー表示は更新されません。
    (本現像では、全てのフィルタなどの処理をおこないますので、パラメータに設定した効果が表示に反映されます。)

この他の処理については、簡易現像・本現像ともに同一の処理をおこないますので、露出補正、ホワイトバランス、調子、彩度の調整は簡易プレビュー表示においても正しく反映されます。

3.2.5. 本現像プレビュー表示

プレビュー表示時にバックグラウンドで並列実行される本現像プレビュー表示は、本現像処理をおこなった結果を表示サイズに拡縮して、すでに表示済みの簡易プレビューと部分的に差し替えていきます。
これにより、本現像プレビュー表示処理中は部分的に簡易プレビュー表示の画像と、本現像プレビュー表示の画像が混在することになります。ソフトウェア下部のステータス領域の一番右に マークが表示されている場合には、まだ本現像処理が並列して動作している状態であり、表示されている画像の一部は、簡易現像結果を残していることを示しています。
本現像処理が全ての部分の置き換えを完了すると作業中マーク が消え、全体の表示が本現像プレビュー表示となります。この本現像プレビュー表示は、画像ファイルを出力時におこなう本現像処理とまったく同一の処理をおこなうため、最終的な現像結果を画面で確認することが可能です。
表示設定の「プレビュー表示形式」で「簡易現像結果のみを高速に表示する」を選択した場合には、100%未満の表示倍率での本現像プレビュー表示をおこないません。
これにより、プレビュー更新に伴うCPUの負荷と、メモリの消費を抑えることができます。
搭載メモリの少ないPCやノートブックPCをお使いになる場合には、この設定が効果を発揮するでしょう。詳しくは、「9.2.3. プレビュー表示」をご参照ください。

3.2.6. グリッド表示

プレビュー表示モードまたはコンビネーション表示モードで表示されるプレビュー表示に、グリッドを表示することができます。

メニューから [表示(V)]-[グリッド表示] を選択してください。グリッド表示のON/OFFの切り替えができます。

グリッド表示がOFFの場合でも、現像パラメータの「回転・デジタルシフト」カテゴリのパラメータを調整中は、自動的に一定時間の間だけグリッドが表示されます。
この機能の設定については、「9.2.3.3. グリッド設定」をご参照ください。

3.2.6.1. グリッドの移動

グリッド表示中に、コントロール・キーを押しながらマウスの左ボタンをクリックするとグリッドをつかんで移動できます。 また、コントロール・キーを押しながらマウスの左ボタンをダブルクリックすると初期位置に戻ります。

3.2.6.2. グリッドの設定

グリッド表示中には、「グリッドの設定」ダイアログが表示されます。 このダイアログで、グリッド間隔の調整、グリッドの移動、そしてグリッド表示位置の初期化がおこなえます。

  1. グリッド間隔の調整
    スライダーを調整してグリッドの間隔を変更することができます。

  2. グリッドの移動
    をクリックすると、操作モードは「グリッドの移動」となり、マウスカーソルは となります。
    この状態でプレビュー画面のグリッドをドラッグして、グリッドの表示位置を変更できます。
    この操作を1度おこなうと、自動的に「グリッドの移動」から元の操作モードに戻ります。

  3. グリッド表示位置の初期化
    をクリックすると、グリッドの表示位置が初期化されます。
    グリッドの間隔は変化しません。グリッドの表示位置が設定されている場合のみ有効です。

3.2.7. 背景色

コンテキスト・メニューの[背景色]から、プレビュー表示時の背景色を選択できます。
はじめの設定では、「グレー(初期設定)」が設定されています。この「グレー」以外に、「白」、「黒」と「18% グレー」の計4色から、背景色をクリックして選択することが可能です。

また、[背景色]は、「表示設定」ダイアログからも選択することができます。
メニューの[オプション(O)]-[表示設定(D)]を選択すると、「表示設定」ダイアログが表示されます。
ダイアログの右手中段にある「フォルダを開いた時のプレビュー表示モードの動作」の中の「背景色」から「グレー(初期設定)」、「白」、「黒」と「18% グレー」の計4色から選択することが可能です。

3.3. サムネイル・ウィンドウ

サムネイル・ウィンドウでは、コマを複数選択し、選択した複数コマに対する一括した操作がおこなえます。

3.3.1. コマの複数選択の方法

3.3.1.1. 任意の複数コマを選択

[Ctrl]キーを押下しながらコマを左クリックすると、現在選択されているコマの選択状態を残しながらクリックされたコマも選択状態になります。この操作を繰り返すと、任意のコマを複数選択することが可能です。
[Shift]キーを押下しながらコマを左クリックすると、現在選択されているコマを先頭に、クリックされたコマまでを選択状態にします。

3.3.1.2. すべてのコマを選択

[Ctrl]+[A]キーまたは、メニューの[編集(E)]-[すべてのコマを選択]で、全コマ選択をおこなうことができます。

※ プレビュー・ウィンドウがマルチプレビュー状態の場合は、複数コマを選択することはできません。

3.3.1.3. 複数コマ選択時における「代表コマ」の変更方法

複数コマ選択時に、他の選択コマより枠の色が明るくなっている「代表コマ」と呼ばれるコマが存在します。
プレビュー・ウィンドウには代表コマの画像が表示されます。

代表コマについては、「7.7. 複数選択コマに対する操作」をご覧ください。
代表コマの選択・変更方法は、表示モードまたは表示設定の「サムネイルのスクロール方向」の設定により異なります。
表示設定のサムネイルのスクロール方向については、「9.2.2.1.2. サムネイルのスクロール方向」をご覧ください。

  • サムネイルのスクロール方向が「縦方向」または、サムネイル表示モードの場合
    [←]、[→]キーを押すことで、代表コマの変更ができます。
    なお、[↑]、[↓]キーを押すと、複数コマの選択状態が解除されます。

  • サムネイルのスクロール方向が「横方向」の場合
    [↑]、[↓]キーを押すことで、代表コマの移動ができます。
    なお、[←]、[→]キーを押すと、複数コマの選択状態が解除されます。

上記の操作方法は、選択コマが複数行、複数列にわたっている場合においても同一です。

3.3.2. サムネイルの並び替え

サムネイルが並ぶ順序の設定をおこないます。
メニューから [表示(V)]-[サムネイル表示設定]-[サムネイルの並び替え] を選択するか、もしくは「表示設定」ダイアログの[サムネイルの並び替え]をクリックすると、「サムネイルの並び替え」ダイアログが表示されます。
「サムネイルの並び替え」ダイアログで、どのような順序でサムネイルを並び替えるかのルールを設定します。

3.3.2.1. 各コントロールの解説

  1. ソートキーのリスト
    この設定に従ってサムネイルが並び替えられます。 上に記載されているソートキーが優先して採用されます。
    「昇順」は小さい値から大きい値の順を示しますが、マークの場合は、マークが設定されているコマが先で、マークが設定されていないコマが後という順序を示します。
    「降順」は「昇順」とは逆の順序を示します。
    各項目の「昇順」「降順」のセルをクリックすると、「昇順」と「降順」を切り替えることができます。

  2. 並び替え時に適用されないソートキーの一覧
    ソートキーとして追加可能なキーの一覧が列挙されています。
    項目を選択して(3)のボタンをクリックすることによって、(1)のリストに移動され、並び替え時に適用されるようになります。

  3. ソートキーの追加
    (2)で選択されているソートキーを(1)のリストに追加します。

  4. ソートキーの削除
    (1)のリストで選択されているソートキーをリストから削除します。

  5. 上へ移動
    (1)のリストで選択されているソートキーの適用順序を1つ上に移動します。

  6. 下へ移動
    (1)のリストで選択されているソートキーの適用順序を1つ下に移動します。

3.3.3. サムネイルのサイズの変更

サムネイルのサイズは、次のいずれかの方法で変更することができます。

  • サムネイル上でのマウスホイール操作による変更
    サムネイル上で[Ctrl]キー + マウスホイール操作をおこなうことで、サムネイルのサイズを変更することができます。

  • 表示設定での変更
    表示設定ダイアログ上でコマの横幅を変更することができます。
    詳しくは、「9.2.2. サムネイル表示」をご参照ください。

  • 各表示モード時の変更
    「サムネイル表示」および「コンビネーション表示」時においては、次の方法で変更することもできます。

    • サムネイル表示時の変更
      画面右上部の「サムネイルのコマの横幅」スライダーで、サムネイルのサイズを変更することができます。

    • コンビネーション表示時の変更
      サムネイル表示を上または下へ配置している場合、プレビュー表示とサムネイル表示の境界線の内、右端から3分の1の範囲へマウスポインタをあわせて、 の状態で上下にドラッグをすると、サムネイルのサイズを変更することができます。
      また、残りの3分の2の範囲へマウスポインタをあわせて、の状態で上下にドラッグをすると、サムネイルのサイズを変えずに、サムネイルを表示する列数を変更することができます。
      サムネイル表示を右または左へ配置している場合、プレビュー表示とサムネイル表示の境界線の内、下端から3分の1の範囲へマウスポインタをあわせて、 の状態で左右にドラッグをすると、サムネイルのサイズを変更することができます。
      また、残りの3分の2の範囲へマウスポインタをあわせて、の状態で左右にドラッグをすると、サムネイルのサイズを変えずに、サムネイルを表示する列数を変更することができます。

3.4. 選択コマに対する操作

3.4.1. 予約・マーク

各コマには操作や管理のために、予約・マークを付けることができます。
サムネイル上やプレビュー画像上で右クリックすると、予約・マークの選択や、設定された予約・マークの解除ができるコンテキスト・メニューが表示されます。

  1. 削除予約
    削除したいコマにつけるマークです。
    予約後に、メニューの[ファイル(F)]-[削除予約コマの削除(E)]をおこなうことで、削除予約したコマを一括してごみ箱へ移すことができます。

  2. コピー・移動予約
    コピーや移動したいコマにつけるマークです。
    予約後に、メニューの[ファイル(F)]-[コピー予約コマのコピー(C)]または[移動予約コマの移動(M)]をおこなうことで、コピー・移動予約したコマを一括でコピーまたは移動することができます。

  3. 現像予約
    現像予約を設定すると、メニューの[現像(D)]-[現像予約コマのバッチ現像(V)]から複数のコマを一括で現像することができます。

  4. ユーザーマーク1[青]
    ユーザーマーク1[青]を設定すると、青いマークを付箋として利用することができます。

  5. ユーザーマーク2[緑]
    ユーザーマーク2[緑]を設定すると、緑のマークを付箋として利用することができます。

  6. ユーザーマーク3[赤]
    ユーザーマーク3[赤]を設定すると、赤いマークを付箋として利用することができます。

  7. ユーザーマーク4[黄]
    ユーザーマーク4[黄]を設定すると、黄色のマークを付箋として利用することができます。

  8. ユーザーマーク5[紫]
    ユーザーマーク5[紫]を設定すると、紫色のマークを付箋として利用することができます。

各コマに設定した予約・マークを解除する場合には、マークの付いているコマのサムネイル上で右クリックして、コンテキスト・メニューを表示します。

「予約・マークの全解除」を選択すると設定したマークや操作が全て解除されます。
設定したマークを個別に解除する場合には、コンテキスト・メニューから解除するマークや予約を選択してください。

なお、レーティングを除き (※1)、予約・マークの設定、解除はステータスバーに配置されたアイコンを選択することで変更することもできます。

マークは1枚の画像に対して、最大8種類まで設定することができます。
設定できる組み合わせは、以下の通りです。

  • 削除予約またはコピー・移動予約のいずれか

  • 現像予約

  • ユーザーマーク1[青]

  • ユーザーマーク2[緑]

  • ユーザーマーク3[赤]

  • ユーザーマーク4[黄]

  • ユーザーマーク5[紫]

  • レーティング[星最大5つ] (※2)

※1 レーティングの設定方法の詳細については、「3.4.3. レーティング」をご参照ください。

※2 サムネイルのコマの横幅が「129ピクセル」以下の場合、レーティングは表示されません。

3.4.2. プロテクト

SILKYPIXのプロテクトとは、処理対象のJPEGファイルそのものの属性を設定するものではありません。
SILKYPIXのプロテクトは、SILKYPIXの操作の中で、ファイルの移動と削除を禁止し、現像パラメータの変更を禁止します。
プロテクトされているコマは、サムネイル表示やステータスバーに が表示されます。

「プロテクト」の設定と解除は、サムネイルやプレビュー表示上で右クリックすると表示されるコンテキスト・メニューからおこなうか、もしくは「現像設定」サブコントロールでおこないます。

3.4.3. レーティング

「レーティング」で星の数を設定することにより、画像の等級付けができます。
また、設定されたレーティングは、「1クリック選別」、「処理対象コマの選別」、「サムネイルの並び替え」などで選別をすることができます。
設定したレーティングは、JPEG画像ファイルに保存する際に、付帯情報として保存することができます。 (※)

※ JPEGファイルへの設定方法の詳細については、「9.1.4. JPEGに記録する付帯情報 」の「(3) 撮影時設定、現像パラメータなどを記録しない」をご参照ください。

3.4.3.1. 「レーティング」の設定と解除

  • 【サムネイル表示】
    サムネイル表示では、それぞれのコマの下部にある をクリック・またはドラッグして星の数を設定します。
    をクリックすると、設定している星を解除します。

    • 複数のコマへ一括で操作をおこなう場合
      複数のコマを選択した状態で、いずれかのコマの下部にある をクリック・またはドラッグすると、選択している全てのコマに一括で星の数を設定することができます。
      複数のコマを選択した状態で、いずれかのコマの下部にある をクリックすると、選択している全てのコマの星を一括で解除することができます。

  • 【プレビュー表示】
    プレビュー上で右クリックすると表示されるコンテキスト・メニューの「レーティングの設定」の中から、設定したい星の数のメニュー項目を選択して設定します。
    「レーティングなし」を選択すると、設定している星を解除します。

  • 【画像のプロパティ】
    「画像のプロパティ」の「レーティング」項目にマウスポインタを合わせて、をクリックすると、「レーティング」ウインドウを起動します。
    をクリックして星の数を指定します。
    をクリックすると、設定している星の数を画像に埋め込まれている星の数へ戻します。
    また、をクリックした場合も、星の数の設定を初期化するため、星の数を画像に埋め込まれている星の数へ戻します。

    • 設定したレーティングを現像(保存)結果に反映しない場合
      星の数を指定している状態で、「現像時に記録しない」へ を付けて、[OK]ボタンをクリックしてこの項目を設定した場合、現像時にこのレーティングは記録しません。
      なお、星の数が指定されていない状態では、「現像時に記録しない」は無効となり、操作できません。
      このため、をクリックして、星の数の設定を初期化した場合にも、この項目は無効となります。
      [OK]ボタンをクリックすると、設定した内容を「レーティング」へ反映して、「レーティング」ウインドウを閉じます。
      [キャンセル]ボタンをクリックすると、操作した内容は反映せずに、「レーティング」ウインドウを閉じます。

  • 【ショートカットキー】
    次のショートカットキーで選択コマにレーティングを設定します。

    • [Ctrl] + [0]
      レーティングの設定を解除します。
    • [Ctrl] + [1] ~ [5]
      数字に応じたレーティングを設定します。

※ 「9.4. キー設定」にて任意のキーに変更が可能です。

3.4.3.2. 「レーティング」による処理対象コマの選別

設定されたレーティングによる処理対象コマの選別表示をおこなうことができます。
処理対象コマの選別については、「3.4.6. 処理対象コマの選別表示」をご参照ください。

3.4.3.3. 「レーティング」によるサムネイルの並び替え

設定されたレーティングによるサムネイルの並び替えをおこなうことができます。
サムネイルの並び替えについては、「3.3.2. サムネイルの並び替え」をご参照ください。

3.4.3.4. サムネイル上の「レーティング」の表示・非表示を切り替える

サムネイル上のレーティングの表示・非表示の切り替えをおこなうことができます。
サムネイル上で右クリックをして、コンテキスト・メニューを起動します。

起動したコンテキスト・メニューの「レーティングを表示する」項目をクリックして、チェックマークを外すと、サムネイルの各コマからレーティングが外されて、非表示となります。

3.4.4. 前後のコマへ切り替える

操作対象として複数のコマが存在する場合、 をクリックすると現在選択されている前のコマへ、 をクリックすると次のコマへ切り替えます。

3.4.5. 画像の回転

現在選択されているコマの画像を回転します。
をクリックすると反時計周りに90°(-90°)、 をクリックすると時計回りに90°(+90°)回転します。

3.4.6. 処理対象コマの選別表示

マークをつけたコマや選択されているコマなど、処理対象コマの一部を選別して表示することができます。

コマの選別は2つの方法でおこなうことができます。
メニューの[表示(V)]-[処理対象コマの選別]を選択すると表示される「処理対象コマの選別」ダイアログから選別条件を指定する方法と、サムネイル・ウィンドウの右下隅に配置された アイコンをマウスオーバーすると表示される「1クリック選別」ポップアップ・ウィンドウから指定する方法です。

「1クリック選別」ポップアップ・ウィンドウでは、マークが設定されているコマや選択コマなどを1クリックで選別することができます。

「処理対象コマの選別」ダイアログでは、複数のマークが設定されているコマなど、より複雑な条件でコマの選別をおこなうことができます。
「選別表示」の解除もこれらのダイアログやポップアップ・ウィンドウからおこないます。

処理対象コマが選別されると、タイトルバーには、「選別表示」と表示されます。
「選別表示」モードでは、選別されていないコマは一時的に処理対象からはずされます。
「選別表示」を解除すると、すべてのコマが処理対象コマとなる状態に戻ります。

ファイルやフォルダを新たに開いた場合や、追加して開いた場合には、自動的に「選別表示」は解除されます。
「選択コマを閉じる」機能でコマを個別に閉じる場合には「選別表示」は維持されます。

3.4.7. サムネイル内検索

サムネイル内検索は、サムネイル表示されているコマからファイル名や撮影情報などの条件を指定して処理対象コマを選別する機能です。
複数の条件をすべて満たすように検索することもできます。

メニューの[表示(V)]-[サムネイル内検索]、もしくはツールバーの アイコンを選択すると「サムネイル内検索」サブコントロールが表示されます。

3.4.7.1. 検索方法

チェックボックスをクリックした後、リストから検索対象の項目を選択します。
下のエディットボックスに、任意の数値や文字列を入力します。

複数の条件をすべて満たすように検索(AND検索)をおこなう際は、さらに下のチェックボックスをクリックして、検索項目を追加します。

[検索]ボタンをクリックすると、検索条件によって処理対象コマの選別表示がおこなわれます。
サムネイル内検索による処理対象コマの選別表示を解除するには、[クリア]ボタンをクリックします。

処理対象コマの選別表示がおこなわれると、タイトルバーに[選別表示]と表示されます。
「選別表示」モードでは、選別されていないコマは一時的に処理対象からはずされます。

ファイルやフォルダを新たに開いた場合や、追加して開いた場合には、自動的に「選別表示」は解除されます。

3.4.7.2. 検索可能な項目

サムネイル内検索は、次の項目で検索をおこなうことができます。

  • 数値で検索が可能な項目

    • ISO感度
    • F値
    • 焦点距離
    • シャッター速度
    • レーティング

  • 文字列で検索が可能な項目

    • ファイル名
    • コメント
    • カメラ
    • レンズ

  • 日付で検索が可能な項目

    • 撮影日

3.5. パラメータ・コントロールやサブコントロールの配置

パラメータ・コントロールやサブコントロールは、メインウィンドウの左右、タブ・ページ、コントロールボックスに配置したり、メイン・ウィンドウから独立したウィンドウとして表示するなど、配置を自由に変更することができます。

フローティング・ウィンドウをドラッグして配置位置を調節する場合、近くに他のフローティング・ウィンドウが存在する場合に自動的にフローティング・ウィンドウを並べる機能が働きます。
自動的に並べられたフローティング・ウィンドウはグループとして一括して移動することができます。

表示方式の変更は、各サブコントロールの右上にある をクリックすると表示されるコンテキスト・メニューにておこないます。
コンテキスト・メニューについては、「0.1.7. コントロールの配置方法」をご参照ください。

これらの機能を活用して、作業しやすいようにウィンドウの配置をカスタマイズしてみてください。

3.5.1. 配置の種類

配置方法の種類として、以下の種類があります。選択できる配置方法は、コントロールごとに異なります。

  1. メインウィンドウの左側に配置する
    メインウィンドウ左側のインフォメーションボックス内に配置されます。
    ナビゲーターやヒストグラムはインフォメーションボックス内の上部に、その他のコントロール類は下部に配置されます。

  2. メインウィンドウの右側に配置する
    メインウィンドウ右側のインフォメーションボックス内に配置されます。
    ナビゲーターやヒストグラムはインフォメーションボックス内の上部に、その他のコントロール類は下部に配置されます。

  3. プレビューの左側に配置する
    プレビューまたはサムネイル表示の左側とインフォメーションボックスの間に配置されます。

  4. プレビューの右側に配置する
    プレビューまたはサムネイル表示の右側とインフォメーションボックスの間に配置されます。

  5. フローティング・ウィンドウにする
    メイン・ウィンドウから独立したウィンドウとして表示されます。

  6. コントロール・ボックスに配置する
    常時表示することが可能なサブコントロールは、「コントロール・ボックス」に配置することが可能です。
    「コントロール・ボックス」には複数のサブコントロールを配置できます。
    「コントロール・ボックス」に配置したサブコントロールは、「パラメータ・コントロール」にあるアイコンやメニューから選択することで、見える位置にまでスクロールされます。

  7. タブ・ページに配置する
    カテゴリ選択アイコンで表示されるサブコントロールを「タブ・ページ」に表示することが可能です。
    「タブ・ページ」に表示できるサブコントロールは、常に1種類に限定され、カテゴリ選択アイコンをクリックすることで、表示されるコントロールを切り替えることができます。

  8. コントロール・パレットに配置する
    常時表示することが可能なサブコントロールは、「コントロール・パレット」に配置することができます。
    「コントロール・パレット」には複数のサブコントロールを配置できます。
    「コントロール・パレット」は1から4まで存在し、それぞれ初期状態での表示位置が異なります。
    詳しくは、「3.5.3. コントロール・パレットに配置する」をご参照ください。

3.5.2.1. コントロールを「たたむ/広げる」

サブコントロールをコントロール・ボックスやコントロール・パレット内に配置した場合、画面を有効に使用するために、テイストのみを表示させて選択することができます。

サブコントロールの左上に表示された をクリックすることで、テイスト選択ドロップダウンリストのみが表示されるようにたたまれます。(※)
たたまれた状態のサブコントロールをもとに戻すには、 をクリックします。

サブコントロールのタイトル部をダブルクリックすることでも、たたむ/広げる動作をおこなうことができます。

※ テイスト選択ドロップダウンリストが存在しないサブコントロールでは、タイトル部のみが表示されるようにたたまれます。

3.5.2.2. インフォメーションボックスを「たたむ/広げる」

サブコントロールをインフォメーションボックスに配置した場合、サブコントロールの左上に表示された または をクリックすることで、インフォメーションボックス全体をたたんで一時的に非表示にすることができます。

特に画面解像度が低い環境では、インフォメーションボックス全体をたたんで一時的にプレビュー領域を広げることにより、画面を有効に使用することができます。
たたまれた状態のインフォメーションボックスをもとに戻すには、たたまれた部分に表示されている または をクリックします。

広げている状態

メインウィンドウの左側をたたんでいる状態

なお、本機能は「3.5.1. 配置の種類」で示した(1)、(2)の「メインウィンドウの左側/右側」に加えて、(3)、(4)の「プレビューの左側/右側」に配置されたサブコントロールも対象となります。

3.5.3. コントロール・パレットに配置する

コントロール・パレットは、複数のサブコントロールを内部に配置することが可能なサブコントロールです。
コントロール・パレットは、1から4まで4つのサブコントロールが存在します。
各コントロール・パレットの初期表示位置は、次の通りです。

  • コントロール・パレット1
    プレビューの左側

  • コントロール・パレット2
    プレビューの右側

  • コントロール・パレット3
    プレビューの左側

  • コントロール・パレット4
    プレビューの右側

パラメータ・コントロール内のコントロール・ボックスと同様に、内部に配置されたサブコントロールはたたんだり広げたりすることができます。

コントロール・パレット内にサブコントロールが配置された状態でコントロール・パレットを閉じると、内部に配置されたすべてのサブコントロールは非表示状態になります。
この状態で非表示状態になったサブコントロールをカテゴリ選択アイコンやサブコントロール・アイコンをクリックするなどして表示状態にすると、閉じられたコントロール・パレットが表示され、内部に配置されたすべてのサブコントロールが表示状態になります。

3.5.4. フローティング・ウィンドウのグループ化

フローティング・ウィンドウとして表示されているすべてコントロール類は、自由に配置することができます。これらのコントロールを揃えて並べることや、グループとして一括して移動することができます。

  1. フローティング・ウィンドウを揃えて並べる
    フローティング・ウィンドウをマウスでドラッグして表示位置を調整する場合、他のフローティング・ウィンドウの辺に近づくと、自動的に近くの辺に吸着します。
    この機能を活用して、フローティング・ウィンドウをきれいに揃えて並べることができます。
    吸着したフローティング・ウィンドウ同士は、グループとして一括して移動することができます。

  2. グループ単位で移動する
    吸着したフローティング・ウィンドウ同士は、グループとして一括して移動することができます。
    フローティング・ウィンドウの表示位置を変更する場合、移動対象となるフローティング・ウィンドウのタイトルバーをドラッグします。
    この時に、タイトルバーの左半分をドラッグすると、そのフローティング・ウィンドウの属するグループのすべてのフローティング・ウィンドウを一括して移動します。
    タイトルバーの右半分をドラッグするか、もしくは、[Ctrl]キーを押しながらドラッグすると、移動対象となるフローティング・ウィンドウのみを移動します。
    タイトルバーの上にマウスを移動させると、マウスカーソルの表示が左半分では となり、右半分では となります。
    マウスカーソルの形状を見て、いずれの動作となるかを判断してください。

3.5.5. コントロール配置の登録と復元

各コントロールの配置を登録しておき、登録されている配置データを選択することで各コントロールの配置を復元することができます。
目的別に各コントロールの配置を登録しておくことで、使用状況や操作目的に応じてコントロールの配置を切り替えながら使用することができます。

3.5.5.1. コントロール配置の登録

メニューから [オプション(O)]-[コントロール配置の登録] を選択することで、コントロールの配置を登録することができます。

3.5.5.2. コントロール配置の復元

メニューから [オプション(O)]-[コントロール配置の復元] を選択することで、登録されたコントロールの配置に復元することができます。

3.6. ツールバーの配置

ツールバーを右クリックして表示されるメニューから、ツールバーの表示位置を変更することができます。

配置可能な位置は、次の通りです。

  • メインウィンドウの上側に配置する
    メインウィンドウの上部に配置されます。
    初期状態の位置です。

  • メインウィンドウの左側に配置する
    メインウィンドウの左側に配置されます。
    アイコンの配置は縦方向になります。

  • メインウィンドウの右側に配置する
    メインウィンドウの右側に配置されます。
    アイコンの配置は縦方向になります。

※ 本設定は、「9.9.3. スキンの選択」で選択可能なスキンのサイズごとに保存されます。
スキンのサイズを切り替えた際は、サイズに応じて本設定も切り替わります。

3.7. フローティング・ウィンドウの表示/非表示切り替え

フローティング状態で表示されているサブコントロールを一括して非表示にしたり、元の状態に戻したりする機能です。
画面上にサブコントロールがたくさん表示されていて、プレビュー表示やサムネイル表示が見にくい場合に一時的に非表示とすることを目的としています。
この機能はショートカットキー(F9が初期値)にのみ割り当てられています。
この機能を使用して非表示状態にした後で、他の方法でサブコントロールを表示させますと、この機能を使用して元の状態に戻すことはできなくなります。

3.8. コマの状態を示すアイコン

各コマの状態や、設定された予約・マークは、サムネイル表示とステータスバーにアイコンで表示されます。

  • : 対象コマの現像パラメータが編集されていることを示します。

  • : 対象コマにトリミング領域が設定されていることを示します。

  • : 対象コマがプロテクトされていることを示します。

  • : 対象コマが削除予約されていることを示します。

  • : 対象コマが移動・コピー予約されていることを示します。

  • : 対象コマが現像予約されていることを示します。

  • : 対象コマにユーザーマーク1[青]がつけられています。

  • : 対象コマにユーザーマーク2[緑]がつけられています。

  • : 対象コマにユーザーマーク3[赤]がつけられています。

  • : 対象コマにユーザーマーク4[黃]がつけられています。

  • : 対象コマにユーザーマーク5[紫]がつけられています。

  • : 対象コマは一時編集のみが可能であることを示します。 パラメータを編集した場合は終了時に破棄されます。

  • : 対象コマには旧バージョンのパラメータが適用されていることを示します。